| 評価: 黒田 龍之助 講談社 ¥ 777 (2004-01-21) |
現代思想の源流となったソシュールの言語学を面白いと思い、言語学一般は、どのような学問であろうかと思い、本書黒田龍之介「はじめての言語学」を手にとってみた。
結論から言うと、言語学一般とはなんて退屈で地道な努力がいる学問であろうかという感想を持った。
これは黒田龍之介「はじめての言語学」が悪書というのではなく、逆に言語学全般を網羅し、平易でわかりやすく書かれた良書であるからこそ持ちえた感想である。
それではまず目次から見てみましょう。
はじめに -言語学は科目である
第1章 言語学をはじめる前に -ことばについて思い込んでいること
第2章 言語学の考え方 -言語学にとって言語とは何か?
第3章 言語学の聴き方 -音について
第4章 言語学の捉え方 -文法と意味について
第5章 言語学の分け方 -世界の言語をどう分類するか?
第6章 言語学の使い方 -言語がわかると何の得になるか?
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内容を紹介すると
☆言語学のポイント
・音を重視する
・「みんなが共通に使っていることば」を研究対象にする
・現在を重視する
第2章 言語学の考え方 -言語学にとって言語とは何か?
言語学は、「言語は記号の体系である」と考える。
記号:何かを指し示している代用物のこと
文を語に分け、さらに語を音に分ける。
◎二重分節性
文は語からできている
語は音からできている
◎恣意性
言語と意味の結びつきは原則的に必然性がない。
(このあたりは、ソシュールの思想からも理解できました。)
第3章 言語学の聴き方 -音について
言語は音が基本。
・声の上げ下げで意味が変わる
第4章 言語学の捉え方 -文法と意味について
○3つの文法を考える
・学校文法
・記述文法
・生成文法
世界共通の文法はない。
言語学では、一番小さな意味のまとまりである《単語》がない。
第5章 言語学の分け方 -世界の言語をどう分類するか?
・言語の比較の難しさ
国や民族の違いで言語は分けれない。
通じるかどうかで判断できない。
言語には、語族と呼ばれる家系図がある。
*日本語は同系である親戚の言語がほとんどない。
言語は、常に変化し、新に発生するものがある。
*一説によればフランス語も、その起源はピジン(混成語)だったらしい。
地域差だけが方言ではない。
(社会的地位、年齢、職業の違いによる社会的方言がある。)
言語学では標準語と共通語を違う意味で使う。
標準語-理想であり権威がある。
共通語-コミュニケーションのための手段
以上、僕がノートした記述を、そのまま書き込んでみました。
第2~5章は、言語学の主要テーマとなっているが、どれもごく基本的な入り口のみを記したと著者の黒田龍之介氏は書き記しています。
また、各章末には「読書相談室」として、さらに学びたい方への読書案内がなされています。
“言語学って一体、何?どういうことを扱っているの?”とお思いの方や、これから言語学を目指そうとしている高校生などには、優れた入門書となっています。
是非、手にとって読んでみる事をお勧めします。
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